■employerとemployee
■employer(経営者)とemployee(従業員)、英語では一字しか違わない
のに、考えていることや感情など心の底はまったく正反対です。
経営者は自分の会社に不満はないものの、多くの不安を抱えていますが、
従業員はまったく逆で、不安よりもむしろ多くの不満を抱えているものなの
です。
そこで従業員の不満を分析すると、昇進昇格・日常業務・配置転換・男女
差別・賃金労働時間などが挙げられます。(厚生労働省のデータより)
従業員の不満は、個々人の価値観に沿ってこのように形で言語化されますが、
これらの不満は「認めてもらえていない」という承認欲求が渇いていること
に原因の根元があるのです。
こんなに頑張っているのに昇格しない。
これは自分を認めてもらえていないとしか考えられない。
こんなに頑張っているのに業務は雑用ばかりだ。
これは自分を認めてもらえていないとしか考えられない。
こんなに頑張っているのに地方に転勤させられた。
これは自分を認めてもらえていないとしか考えられない。
■確かに、従業員の不満は経営者の立場から見ると、「そんなに世の中は甘く
ない」「甘やかすとつけあがる」と感じることでしょう。
また、キャリアも能力も高いが、考え方や価値観が認める域に達していない
ので、それなりの評価しかできない、という場合もあります。
ところが、このような不満を放置しておくと、経営者と従業員の溝(思考・
価値観)はいつまでも平行線となってしまい、次第に組織全体にネガティブ
思考が蔓延し、場合によっては会社が目指すベクトルとは逆方向に、従業員
を牽引しようとするリーダーが誕生することもあります。
こうなると、それほど不満を抱いていなかった従業員の信念まで崩れだし、
所属欲求までもが満たされなくなり、やがては精神的に追いつめられ病気に
なってしまい、最終的には退職者が後を絶たなくなってしまうのです。
■経営者と従業員の間にある溝を埋めるには、コミュニケーションを充実させ
ることが鍵となりますが、経営者独りで組織全体に目を配りコミュニケー
ションを充実させるには人数的な限界があり、その人数は6名だと言われて
います。
たとえば6名の優秀な部下が、それぞれ6名の組織を運営していたとするなら、
合計43名の組織ができあがりますが、末端に行けばいくほど経営者の思考や
価値観が行き渡らなくなります。
また6名の優秀な部下の方たちも、日々の大切な業務があるため、むしろ従業
員の育成だけに心血を注ぐことはとても難しくなります。
つまり従業員を育成して、1年後に大きな利益を確保することよりも、目の前
のノルマや目標を達成させることに重視し、従業員教育は後回しとなっている
のが現状ではないでしょうか。
しかし、企業の存続を熱望するのであれば、従業員の育成に心血を注ぎ、一人
ひとりの人間性を成長させ、能力を向上させることは必須なのではないでしょ
うか。
仮に、部下に仕事を任すことができない現状だったとしたなら、本来すべき
仕事は後回しとなってしまい、いつまで経っても休暇すら取れないよう状況に
陥ってしまうことは容易に推測できることでしょう。
■ところが、一人ひとりの人間性が成長し能力が向上しはじめると、組織内で
相乗効果が生まれるようなパワーが発揮されます。
このパワーこそマンパワーであり、マンパワーが発揮されると6名の従業員が
6名分の生産性をあげるのではなく、それ以上の効果をもたらすようになります。
■私の経験でもマンパワーに注力し、ほんの少しの費用を投入するだけで、
年商を21億円から45.5億円へと、2.16倍にまで回復させることに
成功したのです。(グループ年商112億)
また副次効果として退職者が激減し、アルバイトから正社員への登用が増大
したことから、従業員の採用費用が削減できたのです。
そして従業員の顔からは、つねに笑みが溢れるようになり、その中から
リーダー的な存在が生まれだしました。
こうなると、これまでの仕事をリーダーに任せ、自分は本来やるべき仕事の
時間を作り、さらに生産性の高い仕事に取り組むことができるようになります。
この素晴らしい結果をもたらすマンパワーを、組織から引き出すお手伝いを
するのが、マンパワーコンサルタントの役割なのです。